FCチェーン店経営から、自分のお店を持つ夢の実現へ

埼玉県でJRと地下鉄が交差する新しい街に CAFE Gwoo はある。
ここのオーナーの生熊さんは、2008年4月1日、住宅街のマンションの1階に店舗をオープンした。

オーナー自らが心を込めて作り上げた店舗

「自分の店を持ちたい」という夢を実現。2008年4月1日、住宅街のマンションの1階に店舗をオープン。

駅から5分ほどのところに位置し、表通りから1本入っているが、店前道路は広くて、お店の視認性は高い。
周辺にはスーパーや日本料理店、コンビニエンスストアがあり、大規模マンションが立ち並ぶ新興住宅エリア。

パステルグルーンの壁の真ん中にある白い扉を開けると、天然木のカウンターにカクテル酒が並び、白を基調とした壁には奥様が趣味で作ったかわいいプレートが飾ってある。店内のいたるところに観葉植物が置かれている。
照明はオシャレなガラス電球が数ヶ所からぶら下がっているが、これは生熊さんが自分で器具を調達し、取り付けをしたもの。それだけではない。机もご自身で家具店を回って探し出し、色を塗ったそうだ。

オーナー自らが心を込めて作り上げた店舗のオープンにかかった費用は400万円ほど。
通常、飲食店の場合、スケルトンの状態から内外装を施し、厨房や家具をそろえるが、居抜き店舗のオークションサイト「店舗そのままオークション」を利用したのでそうした初期投資を大幅に削減できた。
オークションにかかったのは350万円(店舗造作部分が300万円、マーケティングレポート代が525000円)。そのほかに、配管工事が40万円、あとから追加した家具などはご自身で探しだし、取り付け作業もしたので数万円程度で収まっている。

店舗の開業に必要なものはインターネットと自分の足で探し出し、内装もできることは自分でやるというポリシーで、当初の予算より安く店をオープン。
店の名は植物のgreenの「G」と、白い壁のwhiteの「W」の頭文字をとって「Gwoo」とした。

ご自身の長年の夢を、実現することができた。


長年の夢の実現までの道のり

オープンした CAFE Gwoo 店内。

生熊さんの夢は、白い壁にグリーンがあるカフェで、お客さまがゆったりとくつろげる空間を提供すること。そして、自分のペースで店を切り盛りしていくことであった。

こうした夢をもった背景には、生熊さんの今までの人生がある。
生熊さんは山形県の出身。はじめは自衛官という今からは想像もできないような職業についた。
1年で自衛隊をやめたあと、大手ハンバーガーショップに入社し、お客さまに美味しいものを提供する楽しさを知った。

しかし、自分が担当する店舗のほか、人手不足に悩む店舗のヘルプを何店もかけもちしなければならず、睡眠は移動時間というほどの忙しさだった。
特に大変だったのはオープンの店舗を担当しいたころ。1店舗10日間ほど立ち上げの手伝いをして、1ヶ月に3店、4店の開業が重なった。
24時間営業の店舗を1店オープンさせると、体重が一気に5キロほど落ちてしまう。
体力的には厳しかったが、味にこだわるハンバーガーショップでお客さまが美味しいといってくれることがとても嬉しかった。

その後、同社の人材教育部で、加盟店や新入社員に接客の様々なノウハウを伝授していった。
飲食業の接客の大切さを理解してもらうことに務めたが、この時、人を教育することの大変さを痛感した。

そして、11年がたったころ、自分の店を持つことを目標にハンバーガーショップを退職。
まずはコンビニエンスストアの加盟店となった。そのコンビニチェーンを選んだ理由は、店内調理をしてフード類をお客様に提供するからだった。
商品の提供とレジの担当を分けて商品提供時間の効率化をはかったり、長年のハンバーガーショップの経験を生かしてフード類の提供に力をいれていった結果、チェーンのなでもフード類の売上がダントツになった。

コンビニを運営で重要なのがアルバイト教育。前職で人材教育担当だった生熊さんは、商品管理から接客の仕方まで、自店のアルバイトは自分で教育していった。
そのころはオーナーがやることが当たり前と思われていた清算業務もアルバイトに任せていった。精算金額に誤差があると、金額にかかわらず必ずその原因を追求した。それは誰がやったかではなく、お客様からいただいたお金を扱うことの大切をアルバイトにわかってもらうためであった。

こうしてお金に対する意識、責任をアルバイトにもシビアにもたせた結果、日々の清算だけでなく、店舗売上目標の達成についてもアルバイトが真剣に取り組むようになっていった。
アルバイトの定着率の低さが問題となるコンビニエンス業界であるが、生熊さんの店舗は長期アルバイトがほとんど。訳あって辞めて他の店に巣立っていった店員は、その店で一番使えるヤツになるらしい。
店舗経営は充実していたが、24時間営業のロードサイド店はお客様とのさまざまなトラブルがあり、そうした対応はオーナーである生熊さんの大きな負担となっていった。
こうしたこともあって、加盟契約が満期となる7年でコンビにを辞めることにしたのだ。

それから、生熊さんは「自分の店を持ちたい」という夢を実現するために動き出した。

大人がゆったりできるCAFEをつくりたい

そういう明確なイメージが彼の頭の中にはあった。
だから、まずはパスタ専門店で働き、次に、美味しいコーヒーを煎れることができるように当時流行り初めたコーヒー専門のチェーン店で働いた。

こうしてカフェを経営することができるだけの経験を着実に積み重ね、いよいよ自分の店舗を実現するために動きだした。


店舗探しで「店舗そのままオークション」と出会う

まずはじめたのは物件探し。
地元の不動産会社を回っていたが、なかなか自分のイメージに合う店舗がない。立地的にはよいと思っても、飲食店の営業ができない店舗もよくあった。そうこうしているうちに1年近くが経ってしまった。

店舗探しに行き詰っているときに、インターネットで「居抜き」「店舗」と検索してヒットしたのが「店舗そのままオークション」のサイトだった。

サイトのトップ画面に掲載してあった店舗情報に興味をもち、更に詳しい情報が知りたいと会員に登録。
すぐに内覧を申し込んだ。すると担当者から連絡があり、内覧日を決定。
ひと目みて自分のイメージどおりだと思ったそうだ。
決め手となったのが、テラス席。1坪ほどのウッドデッキがついていたのだ。ガラスの仕切りがあるので、天気や気候によって開け閉めが可能というところも気に入った。

生熊さんは大急ぎで資金を調達、オークション日までに目処をたてて入札を行った。
無事落札し、そして、なんと1ヵ月後には自分の店舗をオープンしていた。

この1ヶ月の間には、配管工事をしたり、内装に手を加えたり、看板をつくり、そしてメニューを決めるなどしてあっという間に過ぎていったという。
内覧してピンときたときから、平行して家具類は探しなどの準備をはじめていたことも、短期間での開店を可能にした。


ついに自分の店のオープンへ!

おすすめメニューは生麺のパスタ。

フードメニューは経験を生かしてパスタを中心に。おすすめメニューは生麺のパスタ。
ドリンク類はコーヒー、紅茶、ジュース類のほか、カクテルやビールなどを充実させた。
アルコール類は、店舗そのままオークションのネットワークから紹介をうけ、手に入りにくいビールや美味しいハウスワインの調達をすることができたという。

フードメニューの数はまだまだ少ないが、これから徐々に増やし、営業時間も伸ばしていくという。

はじめから無理はせず、自分のできる範囲で、自分のペースでやっていく。
開業から1ヶ月ほどが経ち、そろそろ慣れてきたのでチラシ配布など集客活動にも力をいれていくという。

生熊さんがご自身で飲食店をはじめたのはこのお店がはじめて。
開業準備のときは、今も飲食業の第一線で働く昔の仲間がいろいろアドバイスをしてくれた。
ハンバーがーショップとコンビニエンスストアの経験を抜きに、今の彼を語ることはできない。
接客とは、おいしものを提供する喜びとは、という基本学んだ。
そしてフランチャイズチェーンという「マニュアル」に沿った活動と、忙しい時間を若いうちに経験したからこそ、40代の今、自分のペースで、自分の店を、自分のやりたいようにやるという夢をもった。

「今年は絶対自分の店を持つと決めていました」

生熊さんの人懐っこい微笑みのなかに、強い信念を感じた。

2008年4月25日

【店舗概要】

店舗名: CAFE GWOO
所在地: 埼玉県川口市戸塚2-28-1 戸塚イースト
TEL: 048-471-9088
FAX: 048-471-9089
営業時間: 10:00〜19:00

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