イメージどおりの居抜き店舗

東京・三鷹駅。中央線沿線では第4位の1日乗降客数を誇る同駅は、東京23区と多摩地域を結ぶ要をになう重要なエリアである。10月19日に駅から徒歩5分の立地にオープンした「手羽から ごっつぉ」も、そんな地域性をにらんだうえでの出店だった。

低リスクな居抜き店舗が不可欠な条件

同店の親会社は、埼玉県の運送業者。ガソリンの高騰、人手不足など本業の運送業だけでは、経営の先行きが不透明に。新しい事業の確立が急務となっていた。そこで同社が選んだのは飲食業。どの商売でも同じであろうが、利潤の追求こそ企業の使命。飲食業は、素人ながらにも比較的早く利潤を上げられるのではないか。そんな思いであったという。

自分のイメージとおりの居抜き店舗を見つけた小野塚さん

「手羽から ごっつぉ」の店主、小野塚仁士さんは、親会社の“第2の収益の柱を”という経営戦略のなかで、飲食部門を担ってくれないかとスカウトされた。 20年にわたって大手飲食業会社に勤務していた小野塚さんも、ちょうど独立を模索していた頃。これもチャンスと、飲食部門の立ち上げに参加したという。

じつは小野塚さん自身は、当初店舗そのままオークションの存在は知らなかったという。自分自身の足で店舗店舗を探し、東京の南千住、北千住から恵比寿、目黒、新宿、池袋と歩き回ったのだ。ところが、これだとピンと来る店舗がない。

「駅から5分の立地で、地下1階か地上1階、せめて2階ぐらいまでの居抜き店舗があればと思っていました。事実幾つかの店舗はあったのですが、家賃に見合うだけの店舗ではなかったですね」

スケルトンで店舗を手に入れれば、どんなに小さくとも3000万円、5000万円の出費は覚悟しなければならない。初期投資の回収に手間どり、2店目、3店目の出店にも影響がでてくる。早い段階での多店舗展開を考えていた小野塚さんにとって、低リスクな居抜き店舗は不可欠な条件だった。

自分のイメージとおりの居抜き店舗

商店街をぬけるとマンション群が広がる。地域密着型の経営が求められる。

そんなとき、先に飲食店経営者として独立していた友人から店舗そのままオークションの話を聞く。店舗探しに行き詰まっていた小野塚さんは、さっそく会員として登録をした。驚いたことに、すぐに条件にかなう店舗情報が寄せられた。そのひとつが、現在の店舗であった。三鷹駅から徒歩5分。地上2階にある店舗。条件はぴったりだった。

その店舗は、以前は和風居酒屋を経営していたのだが、オーナーが体調を崩し閉店。居抜き店舗のままオークションにかけられていたもの。もともと多くの初期投資をかけて作り上げた造作だけに、原状回復するにはあまりにももったいなく思い、店舗そのままオークションに相談。

事実店内をひと目見た小野塚さんは、「店の雰囲気、造作は自分のイメージとおりでした。スケルトンの店舗で購入しても、こういう店を作るだろうと思えるほどのフィット感がありましたね」

他にも都心一等地の店舗を紹介されたというが、そちらはもともとは焼肉店。雰囲気も、内装も、置いてある椅子テーブルも自分のやりたいものと違い、小野塚さんの選からはずれた。

大きかったレポートの存在

もちろん店舗そのままオークション側が作成したマーケティングレポートの存在も大きい。それは長く飲食業界に関わってきた小野塚さんから見ても、詳細かつ本格的な店周辺の動向を記したレポートだった。

そのうえで小野塚さん自身が実際に駅周辺を歩き、乗降客の動向を把握。これならいけると満を持して成約となった。造作売買代金はおよそ580万円。それは納得の金額であった。

三鷹駅周辺は、商店街を抜けるとすぐマンション群が林立している。その意味では一見の客を集客よりも、地域密着型の店舗経営が求められる。あえていえばそこは誤算であったと語る小野塚さんであるが、手ごたえはつかんでいる。10月19日のオープン以来、主力となる鳥手羽料理がおいしいと好評なのである。

「できれば数カ月で損益分岐点をクリアし、2号店、3号店へとつなげていきたい」と意気込みを語る小野塚さんだが、そのさいの店舗探しも、もちろん店舗そのままオークションにお願いをするつもりだという。

【店舗概要】

手羽から ごっつぉ
所在地:東京都三鷹市下連雀3-33-6-2F
電話:0422-76-8775

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